一般社団法人日本ボクシング連盟理事

赤井英和(あかい・ひでかず)

1959年生まれ、大阪市出身。近畿大ボクシング部でモスクワ五輪候補になるが、ボイコットのため在学中にプロ転向。12連続KO勝ちの当時の日本記録を作り、「浪速のロッキー」と呼ばれる。頭部を負傷して85年に引退後は芸能界へ。自伝映画「どついたるねん」の熱演が評価され、以後数多くの番組や映画に出演。2012年より近畿大学ボクシング部総監督。

セコンドが側にいれば120%の実力が発揮できる

 ボクシングとは高校時代に巡り合いました。近畿大学ボクシング部からプロの道へと進み、伝説の名トレーナーで、亡き師のエディ・タウンゼントさんと出会いました。「ボクシングの虫」というのがエディさんの口癖で、「アカイ、ボクシングノ虫ニ刺サレタラ、一生離レルコトハ出来ナイノ!」とよく言っていました。若い選手たちを見ていると「あ、コイツも刺されよったな」というのがいます。

 私も10代の時に、よそ見している時にブスッと刺されたのでしょう。この歳になってもひとつも熱が冷めずに、ますますボクシング熱はヒートアップするばかり。まさにボクシングの虫です。強いボクサーを養成し、常勝軍団を作るために、選手も指導者も一丸となって頑張っています。

 選手は試合中、1人で対戦相手と向かい合います。緊張や恐怖を一身に背負ってリングに上がるのです。そのような厳しい状況下で戦うには、セコンドと呼ばれる試合付き添い人のサポートが不可欠です。セコンドはラウンド間の1分間で選手のケアをしながら、アドバイスをします。ケガの様子を気遣い、ここ一番の大舞台の前には愛情をもった喝を入れます。試合中はもちろん、試合の前後もメンタルケアや立ち振る舞いにも目を配ります。

 選手は、日ごろから共に練習し、長所も短所も一番よく理解し、親以上の信頼関係を培ったセコンドの存在によって、120%の実力を発揮できるのです。しかし、大会に帯同できるスタッフの人数は予算の都合上、限られているのが現状です。国際大会の場合はなおさらです。選手が万全の状態で、1試合でも多く臨むことができるよう、皆さんのご支援をお願いします。

 ボクシングは真摯に自分と向き合い、磨いていくことができる素晴らしいスポーツです。限界まで自分を追い詰め、その先まで行こうとしている選手たちの目の色を見てやってほしいと思います。どうか皆さんには熱い声援とともに、物心両面の支援で支えていただけると、こんなうれしいことはありません。

 よろしゅう、おたの申します!